2012年6月15日金曜日

文化財保存修復演習Ⅰ(京都府舞鶴市布敷地区に伝わる仏像の修復)vol.3


文化財保存修復演習Ⅰでは京都府舞鶴市布敷地区の弥勒堂と文殊堂に伝わる
仏像2躰をお預かりして、仏像の修復技術を学んでいます。 
2012年614日はその授業の4回目でした。

今回はまず、とれてしまっている台座の框を接着する作業をしました。


 
元の通りに並べ、どこをどう接着させればよいかを確認します。


 
 接着剤にはニカワを用い、前日から30%に溶かして使えるように準備しておきました。



ドライヤーを使って框の接着させる面を温めてからニカワを塗りました。
こうすることによりニカワがすぐに固まってしまうことを防ぎます。  


 
ある程度温まったら接着させました。


木が痩せてしまってピッタリ合わない箇所がありました。
そこはヒノキの薄い材を挟んでニカワで固定しました。
今日の框の作業はこれまででニカワが固まるのを待ちます。


 前回からの続きで裳先を補うためにそれを彫刻する作業も行いました。

 彫りながら何度も形を確認します。
  




山崎先生のご指導をいただきながら彫りました。
今回はまだ完成には至りませんでした。



班を分け、修理報告書を作成するための仏像の写真をトレースする作業も行いました。
トレースに使用した写真がこちらです。




トレーシングペーパーを使って上の写真を写しました。


以上が2012614日の進捗状況です。
次回の作業は628日の予定です。


2012年6月6日水曜日

学科紹介展Part2 (期間:6/6~6/15)

みなさん、こんにちは。
歴史遺産学科の事務担当Jです。
今日は金星の太陽面通過が見られる日だそうです。
次回は115年後の2117年とのこと。
今日は貴重な一日になりそうですね。

さて、本日より10日間、学科紹介展part2が開催されます。
今回は歴史遺産学科を含む7学科が出展しております。
歴史遺産学科は、先生方がどういう研究や調査活動をしているのかを
中心に、パネル展示をしています。
先生方の活動を通じて、学外、学内のみなさまに歴史遺産学科で
学べること、活動内容をご理解いただければ幸いです。



「学科紹介展Part2」
展示期間:6月6日(水)~6月15日(金) 11:00~18:00 (6月10日(日)は除く)
展示会場:ギャルリ・オーブ(本学人間館1階) 
出展学科:環境デザイン学科・歴史遺産学科・映画学科・芸術表現・アートプロデュース学科
こども芸術学科・情報デザイン学科・空間演出デザイン学科        計7学科
入   場:無料

以上   

特に伊達先生の展示では、新作の瓜生山剣鉾を制作し、展示しています。
素晴らしい出来栄えとなっておりますので、一見の価値あり!ですよー。

お時間がございましたらご高覧くださいますようお願い申し上げます。

2012年6月3日日曜日

文化財保存修復演習Ⅰ(京都府舞鶴市布敷地区に伝わる仏像の修復)vol.2


文化財保存修復演習Ⅰでは京都府舞鶴市布敷地区の弥勒堂と文殊堂に伝わる
仏像2躰を預かりして仏像の修復技術を学んでいます。
2012531日はその授業の3回目でした。


表層部が浮き上がって剥がれかかっている箇所をフノリを用いて仮の剥落止めをしました。


前回までの授業で解体できる箇所は解体しています。
解体したパーツごとに分かれて剥落止めを行いました。




如来の損失してしまっている裳先を彫るために裳先の形を予想して木材に描きました。

 
山崎先生の説明の後、全員が裳先を描きました。
今回は柔らかく彫りやすい桐材を用いました。
次回はこれを彫っていく予定です。

以上が2012531日の授業の進捗状況です。
授業の進捗状況は随時更新していく予定です。