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2013年7月19日金曜日

京都府舞鶴市布敷地区に伝わる仏像の修復

昨年度の授業から引き続き、京都府舞鶴市布敷地区の弥勒堂と文殊堂に伝わる仏像2躰をお預かりして仏像の修復技術を学んでいます。 
現在、欠損した箇所の補修作業を行っています。その途中経過を報告します。 
今回は如来の進捗状況についてご報告します。

如来の欠損個所は裳先、右手、左手の指先でした。

裳先の補作です。


像底には布が貼られていたので補作部分にも布を貼りました。



右手の補作は元来空いていた穴を利用し、


竹串を用いて接着しました。


接着後はこのようになりました。


 
右手接着後も形の調整を行いました。



左手指先も補作しました。




 如来も補作した箇所に漆を塗りました。
右手



左手指先補作部分


 
裳先補作部分



 その後、金粉による表面仕上げをおこないました。
表面仕上げ後



右手部分の仕上げはこのようになりました。

以上が如来の修復作業進捗状況になります。

次回は台座の修復作業進捗状況をご報告したいと思います。





2013年7月15日月曜日

京都府舞鶴市布敷地区に伝わる仏像の修復


昨年度の授業から引き続き、京都府舞鶴市布敷地区の弥勒堂と文殊堂に伝わる仏像2躰をお預かりして仏像の修復技術を学んでいます。
現在、欠損した箇所の補修作業を行っています。その途中経過を報告します。
今回は文殊菩薩の進捗状況についてご報告します。

文殊菩薩の欠損箇所は、左手とその持物、腹部の衣文、左足、右足の接続部分でした。

左手とその持物である巻物の補作。

腹部の衣文の補作。



持物の剣の補作。
持物の剣の補作(アップ)。



左足の補作中です。写真は接続する角度を調整しているところです。



右足は残されていましたがうまく接続できなかったので、うまくつながるよう補修しました(補修前)。

右足補修後





そこから残されていた右足を接続しました。写真は補作した左足も接続して漆を塗ったところです。





隙間が空いてしまっている箇所には木屎漆を充填しました。 

補修し、接着した箇所に漆を塗りました (1)。


補修し、接着した箇所に漆を塗りました (2)。


お顔など木地が露出してしまっている箇所にも漆を塗りました。


以上が現在までの文殊菩薩の進捗状況になります。

次回は如来の作業進捗状況をご報告したいと思います。  





2012年12月7日金曜日

平安京遷都ものがたりと乾漆面づくり

 ゼミで乾漆の伎楽面を作るようになって3年目になります。今年は酔胡王と酔胡従を制作することになりました。そうしたところ、過去に作ったお面をご覧になった()京都市埋蔵文化財研究所の次長さんより、ゼミで作っている伎楽面をかぶって、平安京の遺跡をアピールする「平安京遷都ものがたり」の催事に参加してほしいという、ありがたいお話をいただきました。

今年つくった伎楽面(左:酔胡王、右:酔胡従)

  ですが、伎楽面は奈良時代に東大寺の大仏開眼会などで用いられたもので、平安時代になると廃れてしまったとされています。そこで、「平安京遷都ものがたり」の催しには、平安時代のお面が必要ではないかと考え、急きょ伎楽面の制作と併行して舞楽面を作ることになりました。
早速、図書館に行って舞楽面に関する本を借り、ネットで舞楽面の写真を検索して、陵王と納曽利と環城楽のお面に挑戦することにしました。いろいろ調べる中で、厳島神社や春日大社に伝わる舞楽面をモデルにすることになりました。

まず、写真を見ながら粘土で原型を作りました。
陵王の粘土原型づくり
納曽利の粘土原型づくり
環城楽の粘土原型づくり


次に粘土の原型の上に布を木屎漆で貼りました。
木屎漆今回もニレの樹皮を用いましたが、このニレは財団法人京都市埋蔵文化財研究所の次長さんに調達していただいたものです。この場をお借りして、御礼申し上げます。


布が固まってから原型の土を抜き、木屎漆を盛って細部を整えました。


木屎の表面に下地をして、さらに漆を塗りました。



陵王、納曽利は古色を出すように金箔を押し、環城楽は彩色をして完成としました。



1021日に財団法人京都市埋蔵文化財研究所の主催で行われた「平安京遷都ものがたり」に、前期にゼミで作ったお面をかぶって参加しました。
装束はすでにブログで紹介された末松先生の担当によるものです。



お面の制作に関することは以上です。
当日の様子についてはすでにブログに紹介されたとおりです。